2010年05月25日

中東式賃上げ法

2日前、とんでもないニュースがイスラエルを流れた。

【法定最低賃金、4600シェケルに。閣議通過】

法定最低賃金は、3850シェケル(≒9万6千円)。
それが、11万5千円になる。約20%アップ。
いきなり上げるのではなく毎月50シェケルを15ヶ月掛けて上げると...。

いやいやそうじゃなくて。方法以前の問題で。
何をどうしたら、ってかどっから、「20%」を持ってこられると??
お金は空から降ってこないよ。生えても来ないよ。

日本人からしたら、なんだその低賃金は?と思うだろうが、イスラエルの給料賃金は非常に低い。平均月給は8千シェケル前後(≒20万円)。
物価は日本よりもずっと高いのに。でもそういう相場の国なのだ。
現在、最低賃金で働いているのは、労働人口の12.5%だという。

提案したのは、この人。アミール・ペレツ議員。
レバノン戦争時の国防相で、国をムチャクチャにした張本人。
元はヒスタドルートという労働組合の代表。ストライキの親分だった。
どさくさに紛れて労働党の党首になり、「仕分けをしよう。国防省はきっと無駄遣いをしているはずだ」と意気込んで国防大臣になったはいいが、何もしないうちに第二次レバノン戦争突入。右も左も分からないため指揮系統が混乱し、酷いものでした。
戦争後、その責任を徹底的に追及され、ちょっとおとなしくしていたと思ったら、いきなりこんなムチャな提案をしてきた。いやはや、どうした、選挙が近いのか?

根拠がないわけではない。
元々この人、「最低賃金は1000米ドルが望ましい」というのが持論だった。
その頃は、1ドルが4.0〜4.5シェケルだったのだけれど、昨年、ドル=3.3シェケルという超底値まで落ち、持ち直したここ最近、ドル=3.7〜3.9シェケル辺で安定している。
ドルが地獄を見た頃なんか、「ほら、ペレツの言う1000ドルよりも、最低賃金のほうが高いじゃん」というジョークがとんだほどだった。

彼の提案は、最低賃金のベースが4600シェケルになるというだけだ。
たとえば、現行で相場相当の月給4600シェケルを貰っている事務員の給料が20%アップするか?といったらそうは言っていない。
とにかく「最低賃金を上げよう」とそういうこと。
ちょっと待て。
「何の職能技能も持たない単純作業しか出来ない人間」と、「一通りのPC操作が出来る事務員」が同じ月給になってしまうのか? それは納得がいかないだろ。
でも、「全国民の給料を20%上げる」とは誰も言っていない。
あくまでも、最低賃金のベースが上がるだけです。自分の給料に納得いかないのでしたら、個々人で雇用主に掛け合って下さい。

さて。いきなりこんなことをしたら世の中がどうなるか?

【問題その1−時短勤務または首切りが始まる】
人件費を抑えるために仕事を詰め込みでやらせた上で労働時間を短縮させる。または、5人雇っているなら1人切ればいい。何を言われようが「仕事がないんだから仕方ないじゃないか」とかなんとか言われてしまえばそこまで。
いくら法律が厳しいとは言っても、労働者が弁護士を雇って会社と戦うほどの力はない。法がどこまで人間を守れるかは誰も分かりません。

【問題その2−求人率が下がる】
1人辞めた? 補充はしないよ。いない人の分まで、がんばって。

【問題その3−生活保護・各種手当・年金が跳ね上がる】
国民保険庁から支払われる手当は、最低賃金がベースなのだから当然。

ならば、どうして閣議を通ってしまったのか?

この【問題その3】がネックだ。
この国で生活保護の恩恵にあずかっているのは、何も貧しくて働けない人や十分なお金がない人だけではない。働かずして国からお金を貰える人達がいる。
現在の与党は、その関係者がとっても多いのだ。

どう考えてもクネセト(国会)を通らないでしょう。無理すぎる。
言わずもがなですが、間違いなく全ての物価が上がるだろうし(便乗値上げ含む)、上で書いたように、今、4〜5千シェケルの月給を貰っている人の反発必須。人件費急騰による給料遅配も有り得るでしょうね。
また、外国人労働者の雇用ベースがこの最低賃金だから(時間外手当は別途付くが、最低賃金X割増で計算する)、それが一気に上がるとしたら、介護などで外国人を雇っている人達が悲鳴を上げる状況になるでしょう。となると、ビザが切れた不法就労者を安く囲うことも増えるだろう。
何よりも、「能力がなくても4600シェケル貰える」となれば、向上心を失う。
そんな簡単に上がるわけ上げられるわけないじゃん。

ま、なんつーの、さすがモロッカイ(モロッコ系)って言うんでしょうか。
中東丸出しのアラブ・イスラム式吹っかけ商法ってやつです。

アラブ・イスラム圏では、初めに法外な金額を吹っかけておいて、そこから甘いお茶飲みながら水タバコ吸いながら、のらりくらりした交渉で下げていって、結局、普通の相場で売るっていうのがあります。
私、大っ嫌いな交渉です。だって、どうせ売る金額が決まっているのに、どうしてバカ高い金額から吹っかけて時間を浪費するのかさっぱり理解できない。
ま、これがこの中東一円の商法なんだから、そういう感覚で育った人にしたら当たり前のことなんでしょう。イスラエルでは、ユダヤ人地域では基本的にこんな交渉で物を買うことはありませんが、アラブ人街に行くとあります。

戻りますがつまり、モロッコ生まれのペレツ議員、初めはバカ高い「2割アップ」とワーっと言っておいて、ここから交渉を始めようっていう魂胆でしょう。
今から2年前に現在の3850シェケルになりましたが、その前の最低賃金は3585シェケル。265シェケル(7.4%)の上げ幅でした。今回もせいぜいその程度になると思われます。それでも結構な額ですけどね。
なんたって「何の職能技能もない人の月給」なんですから。
ちなみに、現行の最低時給は、20.7シェケル(≒520円)。これも日本人からしたら「はぁ?」って感じだろうけれど、この国はこんな相場です。
もう一度書くけど、物価も消費税も日本よりぜんぜん高いです。

 
イスラエルでいい給料を貰える職業は?

間違いなく、ハイテク関連。有り得ないバブル状態。
単純なWEBデザイン・サイト管理・ヘルプデスク程度でも、平均初任給が1万シェケルだそうだ。なんと新米弁護士・会計士の初任給よりも高いっていうんだから、それはもう驚きの世界。
そんなですから、開発関係だったら初年度でも月給2万。それこそ普通の会社の重役レベルの給料が貰える。プロジェクトマネージャーなんていったら、銀行の支店長クラスの給料らしい。
その上、高級車を貸与してもらって私用でも乗り放題、祝週などの休みは長く取れて、社員旅行で派手にあちこち行けて、パラダイスな業界。
問題は、いつまで続くか?ってこと。
世界のどこでもそうだろうけれど、プロジェクト終わったらそこまでだし、移動や引き抜きも多いし、合併吸収も激しいし、よほど専門じゃないと定年も早い。だから、その分だけ給料が高いわけでしょう。
あと、いい給料払っとかないと、国外に出ちゃうからかもしれない。

学校関係者もいい給料貰ってると思う。
基本給はそうでもなくても、等級とか手当とかが基本給を上回る勢いで付くから。そのくせ頻繁にストライキ。これ以上なにがほしいというのだろう。

企業名で言ったら、一大トラストの電気会社。
銀行関係も居座ったら一時期から跳ね上がるそうだ。ま、日本も同じかな。
旅行業界は波があるため、冬場のオフシーズンになると減給や、それこそ何ヶ月間か無給休暇になることもあります。(この無給休暇期間の給料は企業ではなく、国民保険から支給されます)。ただでさえ旅行業というのはどの国でも情勢に左右されやすい、そしてこのイスラエル。なかなか厳しいです。

日本では稼げる水商売、イスラエルではぜんぜんらしい。報道特集なんかでたまにやってますが、なんかよくもまぁあなた達はそんな金額で...って。
それしか手段がなければ仕方ないのかもしれませんが。

ま、あーだこーだ言っても仕方ない。
仕事があるだけ有難いと思えってもんです。

え、経理屋?
イスラエルでは非常〜〜〜に低い。信じられないくらい。
私が田舎の役場勤めだからではなく、全体的にいえることです。
「生産もしなければ営業もしない」という事実もさることながら、「一度決まったらそう簡単に切らない(雇用側)」と、「そう簡単に動かない(被雇用側)」、という需給バランスが絶妙だからでしょうか。

経理なんかどこも同じだし、慣れたら移動するの面倒だし...。どこの経理屋もこうやって、多少の不満を抱きながらも、毎日他人のお金を数え続ける。
                  
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2010年05月16日

毎月15日

毎月15日午後、イスラエルの物価指数(Madad)が発表される。

イスラエルでは、銀行の定期預金はもちろん、賃貸収入の計算やら個人年金やら固定資産税やらローン計算など、さまざまなものに利用され、毎月毎月その増減によって利子額支払額その他が変わってくる。(もちろん、下がった場合の額面割れはありかなしか?というのは契約条項に入っています)。

イスラエルの簿記検定の勉強でも、レベルT(3級)の初歩では消費者物価指数を用いた金融計算関連を徹底的にやらされる。レベルV(1級)になると、建設業物価指数やらなにやらそれぞれの試験問題に絡まって多種多様に。

消費者物価指数(CPI)は、外貨レートその他にもかなり影響されるため、実際の物価との連動感があまりしません(下がった時は特に)。
今日発表された先月の物価指数は0.9%アップ。
cpi israel
なかなか結構な上昇率です。
毎月16日、金融関係や経理関係者はこの指数に一喜一憂し、請求書発行に追われます。

ちなみに、ユーロvsシェケルはこんな有様。
対ユーロ1年間の推移

どこまで落ちるんでしょうか。
   
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2010年05月12日

3.33%にかける情熱

11月から引き受けた業務のことで、事務長のところに行った。

当初の予定では、
「半年間は前任者の給料と同額。その後、2割下げる」ということだった。
つまり今月分の給料から減額になる。

減給理由は、「前任者はパートタイムで働いていたから2割増で計算されていたが、フルタイムの私は業務追加であり、査定を戻すべき...」とかなんとか。
この話し合いをしたのは、月2回ほど来る会計士。
もちろん、会計士と事務長が事前にその辺りを話し合い、それから会計士が私に話を持ちかけて、私が承諾(&条件として給料半年据え置き)をした後に、責任者2人で相談して決定した、というのは言うまでもない。
業務は、超能率的に変えたため、減給に異存はない。
しかし、この計算方法に異存がある。

決定時の書類には【半年は据え置き。その後、2割下げる】と書いてある。
しかし。
パートタイムだから2割増で貰っていた前任者の給料から2割を下げるということは、たとえば、「本来なら千円だが、2割増で1200円」ならば、千円に戻すには「1.2で割る」のが正しいはず。
だが、決定の要綱の文章は「八掛け」であるように読める。これだと「1200円x80%=960円」になってしまう。
なぜなら「ベースについての言及」がないからだ。

決定要綱を書いたのは事務長。その基準となったのは、会計士と私との間の口頭での決め事。会計士はたぶん、苦し紛れというか適当に私に納得させるために、「2割下げる理由は...」なんてつもりで話をしたのだろうが、ここ経理部ですから、お金の話をサラっと流せるものではありません。
ってか、「前任者は2割増しで貰ってた」なんて聞いたら、そこに喰いついてこそ経理屋ってもんでしょ。

以前、原価計算の話でも書いたが、この超基礎の基礎である計算を間違えるとぜんぜん違う数字になる。私が会計士と話した時に説明を受けた内容で考えたら、私の給料は「八掛け」ではなく、「元の100%」に戻すべきなのだ。

案の定、事務長は、八掛けだという。「彼女が120%貰っていたというのはたとえだ。どこにも彼女が120%貰っていたなんて書いていない」と主張する。
でもそういう説明で減額を了承した私は、「100%に戻す」を譲らない。

譲るもんか。
そりゃ、その差額が数百円なら溜飲下げるが、X千円っていうのは負けられるもんじゃないからね。もちろん、そこから税金やら社会保険やら退職積立やらを引いたら、その額面が入るわけじゃないことは分かってる。
でも、こんだけだろうがどんだけだろうが、私のお金なの。道路に落ちていたら自分のお金じゃなくても1シェケル(25円)でも拾うでしょ。どうして、自分の名前に計上されるX千円を諦められよう。
筋金入りミクロ女の経理屋、絶対に負けられない主張なわけ。

事務長にしたら面白くないよね。こないだも勝手に私が仕事のやり方を変えるってことを承認なしで押し通したりしたんだから。その上、給料計算に関してもガタガタ言うのかよ、ってな。
それに、雇用負担(社保・退職金積立・財形)を考えると、私の手元に届く数字よりも高い数字を役場の人件費に計上することになる。
ところが、もしも私が「じゃ、追加業務は辞めます」とでも言おうものなら、役場内部のバランスが総崩れになる。事務長が面白くない理由の根本はここなのです。

美人さんやコネがある人ならば、笑顔ひとつでどうにかなるからこんな論争することもないだろうが、こちとらダテにいろんな煮え湯を飲んでるわけじゃない。
ってか、顔や縁故でどうにかなったことなど生まれてから一度もない。子供の頃から飲みたくもない煮え湯を飲み辛酸をなめ、そのたびに口も舌もどんどん強くなり、多少のことじゃ怯みも揺らぎもしない。
うるさく思われようがさらに嫌われようが、一般企業と違って年次昇給なんてものもないだけに、決められた給料を上げさせる交渉(≒極力下げさせない)なんて、そう頻繁に出来るもんじゃない。
この機会で失敗したら次はいつ話が出来るかわからないですから。

討論、約30分。
やはり、「業務、随分ラクそうにこなしているじゃないか」と突っ込まれた。
冗談じゃねぇ。それは私の力量だ。それを評価しないで「時間が減った」と時給計算みたいに言われたら溜まったもんじゃない。
だったら夜中まで残ってダラダラやったらたくさん働いたと評価する?

最後に事務長の机の上の電卓を叩いて、決めの一言。

「ね、100÷120=83.333。いいじゃん、3.33%くらい、くれたって」

勝った。
   
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2010年04月06日

美人は、損か得か?

 トレンダーズは30〜40歳代の男女500人に、「女性の美」に関する意識調査を行った。「美人は得をすると思う?」と聞いたところ、84%が「得をする」と答え、男女に差は見られなかった。
 さらに美人が得をする金額を聞いたところ、年間平均は101万2827円だった。 (元記事



そりゃそうでしょうね。美人の方が圧倒的に得でしょう。
私も、ブスだからイジメられたり、面接で落とされたりと、損したことは書ききれないほどたくさんあるけれど、過去を振り返っても「ブスでよかった、得した」と感じたことは一度もない。

でも100万円ってのは、どうだろう。数字が出てくると経理屋反応。

バッグ買ってもらって、貴金属買ってもらって、毎回の食事代も全て出してもらって、当然ながら送迎付きで交通費もかからない...、
と、男が払った金額を足していったら年間100万を超える人はいるだろう。

しかし。
モノは「価格」ではなく、「価額」で考える。経理の基本。
価格と価額ってなに? 
単純に言えば、価格は値札についている金額。価額は現在価値です。

30万のどこぞのブランドのバッグを貰っても、オークションで3割で落ちればラッキー。それが現在価値たる適正価額。もちろんそれが正真正銘本物で汚れやキズがなかったらの話です。
食事というのは、どうせどこかで食べるものであり、それがすごい店じゃなくちゃいけないわけじゃなく、それを食べたらどうなるってこともない。
「夜景が見える高級レストランで奢ってもらいました」っていう価値は、「あ〜、知ってるぅ、その店、前に誘われて行ったことがあるぅ!」と人に自慢する時にしか発揮できません。
つまり、奢ってもらう高級なお食事なんていうのは、その実質的な価値たるや、牛丼屋・コンビニ弁当と何の変わりもない。お腹に入ったという事実が同じだけ。
それを、「美人だから得した」って丸々計上することに無理がある。

損得勘定とは、収益だけではなく、費用も考えること。

そういう美人生活している人は、大変です。
それ相当のスタイルを維持しなくちゃいけないから、エステ行ったり、高い化粧品使ったり、美容院には月イチ以上必ず通って、切って染めてパーマして、勧められるがままにお高いシャンプー買って維持するわけでしょ。
バッグと貴金属は貢ぎ物だとしてもも、普段の日から最低でも上下10万の服、すべて要クリーニング。ネイルにも絶えず通わないといけない。全身脱毛必須。いつも完璧でないとダメなんです。

そうやって、自分に出資して投資して出費した結果をすべて費用計上した結果の純利益が100万円って人、一般社会には(水商売・芸能関係・超セレブ界でなければ)、まず存在しないはず。
上手くやってトントン。どう考えても、損失で終わる人の方が多いだろう。
しかも、出してもらった100万ってのは中身スカスカで付加価値だらけで実体がないのに対し、支出100万は完全そのもの計上ですからね。

それをしないで100万得した、って、まるでパチンコで毎日大損こいてんのに、勝った日だけ「X万儲けた」ってのと同レベルの粉飾決算。
もちろん、「でも私はエステに行ってキレイになるのが趣味なんです」と言うだろうが、だったら「得した」なんて言葉を使うことが間違っている。

経済的な損得で考えるとしたら、何も投資しないで、たまに何か普通に奢ってもらえるくらいのソコソコ顔の人の方が得なんじゃないかと。
そんな下らないことを考えてみたりした。

当然ながら私には、生まれて此の方無縁の世界で。
そんな収益も費用も。

...ってこれ、経理の話じゃないじゃん。

ひらめき関連記事:ブスに優しいイスラエル 2010/11/30 (火)
       
         
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2010年01月18日

主任会議

午後から地方庁へ。
この地域の各村や工場企業関係の経理主任クラスを対象とした、新税法に関連する説明会。先輩部員と一緒になぜか私も行く。

参加するのは先輩部員だけでいいはずなんだけれど、「一緒に行っておいたほうがいい。主任クラス向けとはいうけれど限定じゃないっていうから、うちの村は2人で申し込んでおいたから」と。
なにやら、運転手役のような気もするが、ま、いいや。

コの字型に机が並べられていて、普通に先輩部員の横に座っていたが、会議が始まってすぐ、先輩部員が言った。
「全員が一斉にこっちを見てるみたいだけれど、この机の並びのせい?」
いや、「あのアジア人、何?」って視線が集中して当たり前で...。

先月の会議は対象が全ての経理に携わる人だったから、そりゃもう大騒ぎなうるささでしたが、今回は決算までこなす主任クラス対象な上に、会計士・税務コンサルタントにシステム開発会社のお偉いさんによるレクチャーだから、とっても静粛、質疑応答も理論的なことばかりで、本当に有意義でした。

それにしても、どの村もどの会社も、すごい高齢化です。
前回の会議は、30代が全体の2割以上いたけれど、今回は全くいない。
それどころか、どう見ても70歳超えてますよね?っていう人もいる。老人会のミーティングじゃないですよ、みたいな感じで、すごく不思議だった。

うちの村は昔からリベラルで、ガイジンでも若くても平気で戦力扱いするけれど、村や会社によっては保守性が強すぎるため、新しい人を受け付けない体質も強い。その辺はやっぱ、基本的に田舎だから。

以前、簿記1級を勉強していた時に聞いた話は、
「職安で経理職を探すなら、簿記2級なら要経験、1級なら応相談」
しかし、私がいるような村やそれらに強く関連している企業・工場は、特殊な知識も備えていないと何を持っていても戦力になれない。
それこそ会計士や弁護士であっても、法的に特殊で複雑であるため農村専門でなければ理解ができないことが多い。

もちろん経験を積んだ上で知識が備えられるわけだし、1級持っていればどうにかなるような気もするけれど、イスラエルの簿記1級の受験資格は、「2級保持者で、実務経験1年以上」。これじゃいつどうやって経験を積めるのか...。
この矛盾がなんとも...。

帰りの車で先輩部員にそれを言ったら、
「地方だからとか経理だからとかじゃない。病院でも若い看護師は本当に少ないし、学校だってベテランの50代の先生が主流。BA・MAと必死に勉強しても使い道がない人が本当に多い。もちろん、専門職には学歴よりも資格が優先だけれど、ならば、ベテランを辞めさせて資格がある若い人を雇うかっていったら、特殊性が強い分野では総崩れになりかねない。結局ものすごく偏りがあるのよ、この国は」

ともかく、いろんなことが面白かったです。

しかし、本当にジロジロ見られた。
先輩部員が知っている限りの地方庁関係者や他の役場の方達とは、自己紹介したけれど、多分、誰もが帰りの車で、「ねー、あのアジア人って、どこの誰? なんで来てたの?」と誰もが言い合っているに違いない。
  
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2009年12月30日

大蔵省〜〜〜っっっ!!!

朝から年末監査があり、まぁ特にコレと行ったことはなく順調に終わりまして、その後は、いわゆる面倒なことを仕方なくアレコレやって午前終了。

が...。

昼に戻って仕事をしていたら、先輩部員が駆け込んできた。

「聞いた? 明後日から、消費税、0.5%下がるのよ!」

急いでネットのニュースで確認したら、うわ、確かに書いてある。

現行16.5%を、2010年1月1日から、16%にする、と。

冗談じゃねぇよ、大蔵省っっ!
あのねぇ、ここ2ヶ月、税制改革のためにどれだけ全国のSEと経理担当者が頭を悩ませてアレコレやって、さぁこれで明後日から頑張ろうねって思っていたところで、「はい、じゃ、面倒ついでに税率も下げよっか?」って、いとも簡単に、そんな思いつきみたいな勢いで、0.5%下げる?
システムの中の税率設定、クリックひとつで変えられるものじゃないんです。システム内部のいろんなところ全部全部替えていかないといけないんです。

その上、前払いで受けている税込の小切手なんかも全部変わってきちゃうわけですよ。その分返金しなくちゃいけないとか。うわー、もう信じらんない。
マジでこれじゃムチャクチャじゃん。
0.5%下げたからなんだってんだよ。

って、こういうゴッタゴタ、一番煽りを受けるのは税務署なんだけどね。
もう恐ろしくグッチャグチャになるはずだよ。

その上、水道代が1.5倍になるらしい。
しかも、政府監査委員長が「水道代の一気の値上げはよろしくない」と言っているにも関わらず。(これは大蔵省の指示じゃないけどさ)。
   
そんな晦日でした。
あ、歯が来ましたが、また作り直し依頼です。

◎今日のOde to Joy
      
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2009年10月05日

お金のニオイ

経理屋Heshbonit、お金が大好き。
経理の仕事を続けているのはお金が大好きだから。当たり前ですよね。お金がキライな人が経理の仕事は出来ません。毎日毎日お金を触って、出納がない日でもとりあえず数えないと気がすみません。

学校を卒業して、野望を諦めた後、添乗員をしつつアレコレと副業を持ちましたが、履歴書で判断されるのかどこに行ってもお金を触る業務に回されました。
たとえば、屋上ビアガーデンのウェイトレス募集に応募したのに檻のようなブースで会計係に回されたり、コンビニでも売上の締めをやったりとか。お金が好きだからそれはそれで嬉しかったですけど。

さて。
添乗員する傍らでも、遺跡や秘境が好きでプライベートでもよく旅行していたので、世界のいろんな国のお金を触りました。
遺跡・秘境系の国々は、「これ、トイレに落とした?」「この紙幣、200年くらい使ってません?」っていう恐ろしい紙幣が多く、新札を見たことがほぼなかった。
そういった国に行く時は、安いビニール財布を用意し、成田で捨てるのが必須でした。臭いだけじゃなくて何かうつりそうだから。

そういういろんな紙幣に比べたら、イスラエルのお金はワリとキレイだし、ほとんど臭くない。金庫を開けた時にもお金の匂いを感じることはありません。
でもたまに「紅茶で染めた?」っていうほどのもあります。それから、「こりゃ洗濯したね」みたいな感じのグズグズなのとか。

あと、トイレ臭じゃないんだけれど、なにか妙なニオイがすることもあります。数えていてプーンとこみ上げてくるのが。あれは気持ち悪い。
実は今日、入金を数えていたら、カビ臭いすごいニオイがして、ぞっとしました。どこかの誰かが、秘密の場所に保管しておいた虎の子を引っ張り出してきたのか?ってな。数えながら息止めちゃったもん。ヘンな病気がうつるような気がして。終わって速攻で手洗い&うがいしました。


※イメージ画像。新聞サイトより引用。私の手じゃありません。

しかし、何よりも私が許せないのは、紙幣への書き込みが激しいこと。
こちとら純日本人、お金は大事に扱わなければならないというような教育を受けているだけに、お金に文字を記入するなんてとんでもない行為だと頭にきます。

紙幣そのものは、日本の紙幣より小さくて扱いやすく(138mm x 71mm。全紙幣共通サイズ)、紙が厚く、特に印刷部分だけにはザラザラ感があります。だからって米ドルのような全体的ザラ感とは違います。
日本の紙幣のように滑りがよくないため、たとえ新紙幣ばかりでも、横勘(お札を扇状にして数える方法)は難しいです。なんだろ、紙幣っていうのはその国の湿度なども加味して造幣するのだろうか。
最小額紙幣20シェケル(500円)だけはプラスチック紙幣です。
偽装されるからではなく(20シェケルの偽装紙幣は聞いたことがない)、小額紙幣でグズグズ率が高すぎるからみたい。

現行では、最高額紙幣は200シェケル(約5千円)です。500シェケル紙幣(約12500円)を出す出さないという話が以前持ち上がりましたが、消えています。
未だに200シェケルを「そんな高額紙幣はイヤだ」という人が多いですから、500なんて出したらどうなるか目に見えていますけど。カード支払いが主流なんだから、高額紙幣なんて要らないんじゃないかな。

私はいわゆる鼻の機能としての嗅覚がとても発達しています。
ちょっとのタバコ臭、ちょっとの体臭も絶対の絶対に許せません。
しかし、今日のタイトルの本当の意味の【お金の匂い】には鈍感です。
これは、どの経理屋にもいえるような気がします。
逆に、そんなに【お金の匂い】に敏感で研ぎ澄まされた感覚を持つ人は、ただひたすら他人様の金勘定するような仕事には耐えられないんじゃないかと。
              
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2009年06月24日

消費税が上がります

ネタニヤフ政権になってから、消費税(Ma'AM。Mas Erech Musaf。付加価値税)の税率を増税すると言っていましたが、とうとう決行されます。

7月1日から、現行15.5%が、16.5%に。

たとえば、毎月の食費が2000シェケル(約5万円)だとしたら、7月からは20シェケル(500円)余計に払うことになります。
この500円を「スタバのショート2杯分」と考えたらしょうがないかと思えるかもしれませんが(...インチキ商法の宣伝文句か?)、この国は便乗値上げがやたらとあるんです。商売人は消費税なんて関係ないくせに。

イスラエルで消費税が始まったのは1976年。
私がイ国に来た1999年は17%。それから2002年に18%まで行き、その2年後に17%に戻り、さらに16.5%になり、2006年7月からずっと15.5%でしたが、今回この不景気には勝てないらしく、1%増税に。

期間限定で、2010年の12月末日まで。ホントに戻ればいいんですが。

日本、5パーですよね...。いいなぁ。

◎昼下がりのCavatina
 せめて心は穏やかに...。
  
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2009年06月11日

イスラエル宛てEMSと税金・手数料

先日、在イスラエルの方から、「日本から送られた荷物にかかる関税と手数料」に関してお問い合わせをいただきましたので、今日の記事にさせていただきます。
たまにはマジメなことも書かないと、と思っていた矢先でした。
お題をいただきましてありがとうございました。

***---***---***---***---***

イスラエルでは、海外からのほぼ全てのEMSに、関税・消費税と手数料が課せられます。
たとえば私、先日、親戚からEMSで荷物を送ってもらいましたが、約170シェケル(4400円)を払いました。(現行レートで1シェケル≒26円)

2006年から、これまで政府管轄であった郵政省が民営化され、「イスラエル郵便株式会社(ドアル・イスラエル・ベアム)」になりました。(読みにくいので、この記事上では「郵便局」という名で書きますが、正しくは郵便会社です)。

その後、段階的な移行手続きを経由。
2008年、大蔵省が、郵便局による税関業務を認可。
それ以降、個人的なプレゼントも、個人使用のネットでの購入品も、そして輸出入業者でも、海外から郵便物を受け取る時には、【関税・消費税・郵便局による通関業務手数料】を支払わなければならないということになりました。

それでは順に説明していきます。

その@−関税(Meches)

課税対象は、物品と送料・保険料(CIF。Cost Insurance & Freight)の合算価額が50米ドルを超えた場合。50米ドルまでは免税です。
私の今回の場合で説明しますと、送料が約6千円で荷物の価値が約5千円。
現在のレートではほぼ$=100円ですから、CIF価額は110ドル。
このうち、50ドルは免税となり、残り60ドルが課税対象として計算されます。

関税とは、自国の商品を守るために、他国商品に対して国が賦課する税金です。
物品にもよって税率が変わりますが、たとえば服や食料品は12%です。
しかし、個人的使用の物品ならば(ネット販売の高額化粧品や電気製品などでなければ)、「形式上の金額」で課税されるようです(今回の私の関税も、そんな感じでした)。
関税が全く掛からないケースもあるようですし、米国・EU諸国からの発送物は、免税となる物品が多くあります。

そのA−消費税(Ma'am)

え、消費税?と思うでしょうけれど、これも支払わなければなりません。
免税枠50ドルを超えた部分はシェケルに換算され、消費税が賦課されます。
理由は「その物品を国内で買っていたら消費税を払わなければならないから」。

そのB−通関業務手数料(Amlot Amil Meches)

関税や消費税は仕方ない、と思ったでしょう。
しかし、これはちょっと腹が立ちます。
イスラエル郵便株式会社の手数料の出番です。
一気に説明します(注:課税対象CIF価額千ドル以下の場合)

 A:通関手数料 60シェケル
 B:L/C作成代 30シェケル
 C:掛払手数料 20シェケル
 D:消費税    17シェケル =(A+B+C)X現行15.5%
 合計(A+B+C+D) 127シェケル(≒3300円)

高い!有り得ない!...とは思うんですが、理由を説明します。

どの国も同じですが、海外から発送された荷物は、到着時に税関の審査を受けねばなりません。
通常の輸入物品に対する税関業務は、空港や港湾に船荷が到着した時点で輸入業者に通告があり、自ら赴いて通関作業をするか、自分で通関業者に業務を委託して処理をしてもらいます。

EMSの送り状は、通常の通関に必要な輸入手続書類を簡潔に網羅した用紙であり、個々人そのための手続きをする必要がないのです。
そのため郵便局は、「個々人がわざわざ税関にきて手続きをする手間を省くため、格安の値段でサービスを提供している」ということで、上記ABCの手数料、そしてサービスに提供する以上は消費税も徴収するというわけ。
税関部門は空港・港湾ではなく、テルアビブの郵便局内に設けられています。

親方日の丸じゃなくてダヴィド星の時は収支なんて気にしなかったけれど、独立採算制の会社形態をとる以上、収入を作らないと経営が成り立ちません。

かくして、【@関税 A消費税 B通関業務手数料(A+B+C+D) 】を合算した金額を支払わなければ荷物を引き取れない仕組みになっている、と。私が今回払った170シェケルのうち、43シェケルが関税と消費税、127シェケルが通関業務手数料というわけです。


注意しなければならないのは、50ドル超で課税対象と判断されてしまったら、50ドルをたった1ドル超えただけでも、Bの通関手数料127シェケル(3300円)を払わなければならないということです。
極端な話、商品価値が10ドルに満たないが重量がある物品を送料100ドルで送ったとしても、CIF価額が50ドルを超えているのですから税関取扱い輸入物品とみなされます。
なお、50ドル超でも非課税、と認められた場合、最低通関業務手数料35シェケル(≒900円)がかかります。

納得できないなら、その場で受取拒否して税関にもう一度送り返してもらって調べてもらうことも可能ですが、相手は税関ですから、よほど法外な金額でない限り、素直に受け取った方が妥当です。
再審査を依頼した後に小包が行方不明になったり、送付品に破損が生じたとしても、どこまで責任を取ってもらえるか分かりませんし、未確認ですが、再審査手数料なるものが掛かるようです。

そもそも、EMSというのは何でしょう。
基本的にどの国も郵便局が取り扱っている「国際スピード郵便」という名前の郵便方法ですが、つまりは、DHLやFeDexと変わらないのです。日本でも、「郵便小包」以外にクロネコや佐川があるのと同じです。
国という立場である税関にとっては、どういう方法で来ようが、それが輸入形態である以上、税務申告手続きをしなければなりません。だから郵便局もDHLやFedexと同じように、手続き代行をする。だから手数料を取るのです。
たぶん、DHLやFeDexは関税手続きや手数料を取るんだから、EMSだって同じようにしろ、みたいなことになったんじゃないかな、想像だけど。

ひらめき 2011年より一部改定があり、通関手数料が課せられる項目が増えました。

●通関手数料が免除されるもの
  2キロ以下の小型包装物(Small packet)
  5キロ以下の印刷物(Printed matter)

個人使用の食品・雑貨程度であるならば、2キロ以下の小型包装物でこまめに送れば、手数料が課せられません。たとえば2kgの小型包装物を日本から送るとしたら、送料が2760円。
海外のネット販売などで、化粧品などを購入する際も、小型包装物扱いで「送料込で50ドル以下」であれば非課税となります。書籍や雑誌新聞の類は5キロまで可能です。

●一律通関手数料が課せられるもの(34.8シェケル≒約900円)
  2キロ以上5キロ以下の小包

航空便・SAL郵便・船便などでも、一律同じです。

●物品に応じた関税・消費税と通関手数料が課せられるもの
  5キロ以上の小包
  CIF(Cost, Insurance & Freight)の合算価額が50米ドル超のEMS

以前の通関&課税対象はEMSが主で、重たい物でもEMS以外の方法(SALや船便)で送れば一律手数料が課せられるだけだったのですが、2011年からは、送り方にかかわらず重さで分別され、関税・手数料が課せられます。
なお、今回発表された重量の話ばかりですが、現行法でも、重量や送付方法にかかわらず送料と合わせて50米ドルを超える高価なものは課税対象で、通関手数料や関税が課せられます(印刷物・書籍は75ドルまで)。
空便でも船便でも、イスラエルに重い物や高価なものは送らないほうが無難です。

また、「贈り物・個人使用品」に必ずマークすること。下手な手間を省くためです。個人の手作り品で商品価値ゼロならば、それもはっきり明記しておく必要があります。しかし、商品価値は税関が決めることであり、送り主が「これは百円です」と力説しても、税関が「千円の価値がある」とみなせばそこまでです。

もしEMSで送りたいなら、「万が一事故があった時の補償限度のため」と発送品の価値を高く評価して送付状に記入する人が多いようですが、イスラエル宛てにおいては止めておいたほうが無難です。

単なる数字の羅列になってしまったので分かりにくくて申し訳ないですが、大体の感じはつかめたでしょうか...。

日本の家族にはこの旨を伝えて、「送ってほしい物があったらこちらから言うから、頼まない物は送らないで」と言っておくしかありません。送る側は好意であっても、受け取る側がバカ高い関税や手数料を払わされるのですから、「頼んでもいない物にこんなに払わされるなら、何がほしいか聞いてほしかった・・・」という気持ちが頭を掠めてしまうことは否めませんから。

ひらめき 追記:2011年3月5日
税法や税率などは頻繁に変更があります。現在、一般物品の関税は16%ー29%です。
ここ最近、かなり厳しく関税が課せられているようです。くれぐれも御注意下さい。

ひらめき 関連記事:「イスラエルにどう小包を送ればいいか? (2012年改訂)

       
posted by Heshbonit at 13:00| 経理のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月22日

揮発油税大フィーバー

【今日のヘブ語:ミトゥン】
人差し指から小指までが繋がっている手袋・鍋つかみ用手袋など。
・・・じゃなくて、ヘブ語で『景気後退・経済危機(Recession)』の意味。

世界的な大変な景気後退。
小国イスラエルですから、もうムチャクチャな状況のはずです。
そこで新首相率いる新内閣、もう恐ろしい税制改革に乗り出しています。
っていうかもう暴走状態、と言っても過言じゃない気がします。

2週間ほど前、タバコ税増税され、1箱当たり2シェケル(60円)ほど上がりました。
ここは、「嫌煙憎煙怨煙殺煙家Heshbonit」から言わせたら、1箱2シェケルなんてケチくさいことを言わずに、1本当たり2シェケル増税してほしいんですが。あるいは、喫煙家の社会保険負担額10倍とか。ま、そうは出来ないいろいろがあるようですけど。

そして、その日は突然やってきた。

実は昨日は休暇を取り、イスラエル中央部にドライブ&買物をしていました。
私が住むいなかっぺ大自然から中央部に往復すると、満タンにしていたガソリンが半分くらいになります。
こればっかりはしょうがないです。一般的生活をする以上は買い物しないわけにはいかないし、ストレス解消も兼ねてますから、必要経費と思うしかありません。

しかし、夜のニュースを見て、知りました。
「今日の夜中から、揮発油税30アグロット(約9円)増税が決行されました」

当然、国民は知らされていなかった。
いきなりですよ、いきなり。夜のニュースで流れたころには、既に増税されてから20時間が経過していたってことです。

揮発油税が1リッター当たり30アグロット(9円)上がると、一般小売価格では消費税が加算されるため、最終価格は3.5アグロット(10円)くらいになります。
確かに、ネタニヤフ首相が就任してまもなく出た税制改革の中に、「揮発油税増税30アグロット」っていう話が出ていたけれど、ある日突然やることか?

事前に知らせなかった理由は、「ガソリンスタンドに人が殺到してパニックになることを防ぐため」だったそうですが。タバコ税増税の時もそうでした。朝起きたら「今日から値上げです」と。

この国は本当に車社会なだけに、揮発油税増税はきつすぎます。
町づくりの基準が「車移動」となっているイスラエルでは、車がなかったら生活できません。日常の買物程度ならともかく、仕事を見つけることも病院に行くことも不可能です。
鉄道(列車)の駅は中心部から離れているため、徒歩で駅に行ける人は本当に駅周辺に住んでいる人だけ。バスが快適で便利と思っている人は誰もいない(...そして昔はそれにテロの危険も伴っていた)。
都心部ではそれ以外にミニバス(シェルート)も走っているけれど、これもまた、シェルート(サービスの意味)という名前とは程遠い乗り物。
あとは、タクシーに乗るか、危険を承知でヒッチハイクするか...。

現在、ガソリン価格は基本的には政府統制価格になっており、毎月、原油価格の動向にあわせて、政府がその月の販売価格基準を決定している。
毎月5アグロット(1.5円)ずつ6ヶ月かけて上げていたら、月々の価格変動の影に隠れるからそれほど気にならなかったかもしれないが、ある日突然いきなり30アグロット(9円)上げられたら、重税に対する不満と政府に対する不信感を増長するばかり。

タバコが1箱55円増税なのに、ガソリンが1リッター10円増ってズルすぎる。
だって1リットルって、私の村から町までの片道ギリギリ。1リットルじゃ何にも出来ないし、1リットル買う人もいないでしょう。そんなこんなを計算したら、かなりの負担になってくるわけ。
本人がハイリスクを承知で吸って周囲にも迷惑を撒き散らすタバコと、移動にどうしても必要なガソリンを一緒にするって、あまりにもおかしいでしょ。

第一、なんでいきなりガソリンに着手したのかさっぱり分からぬ。
車輌に対する規制や排気ガス問題ならば、運輸省や環境省の所轄なのに、それらを通り越して、つまりなぜ揮発油税増税なのかという説明が一切なく、いきなり大蔵省が決定したんですから。

まだまだ続くネタニヤフ政権の増税プラン。
消費税増税1%(現行15.5%→16.5%)とか、野菜果物課税(現行消費税免税→消費税課税対象)とか。まだ決定ではありませんが、決行されそうな確率は高い。

大蔵大臣は、「国民はイスラエルの財政がどれだけ危機状態にあるか分かっていない。これは国を救うためのやむなき手段」なんて言ってますが。
国民から税金をむしりとる以外に策はないんでしょうか。

専業主婦が1シェケルも社会保険を払ってないとか、書類上偽装離婚して国から母子家庭手当を受け取っているとか、住居用不動産収入非課税など、いくらでも突っつけるところがあると思うんですけど。

疑問なんだけど、選挙の時、「選挙公約」って聞かなかった。
普通なら、「わが党が第一党になったらアレとコレを実現する。そして税金はこういう風にして」とプランを言うはず。この国はそういうのがないんだろうか...。
     
◎昨日のお買い物
イケアで英国調ストライプのエプロンを買ってきました。
以前からエプロンがほしいと思っていたのですがロクなものがなく、仕方ないから、料理する時は古いTシャツを上から着たりしていましたが(笑)、ようやく発見しました。
しかも、この英国風ストライプ(黒or紺地/白)がほしかったので、満足です。イギリス行かないと買えないかな...と思ってたから。
                 
posted by Heshbonit at 18:00| 経理のお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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