2006年07月30日

トマトとリヴォルノとユダヤ人

明けても暮れてもボンボンバンバン。
本日の着弾ロケット数は過去最高の140(19時現在)。

それでも毎日出勤です。それが経理部員でございまする。

・・・というわけで、データベース作りにも飽き、ふと、「そういえば、税務署が来た時に引っ張り出した書類、片付けてなかった」と思いついて、地下資料庫に。ようやく書類が片付きました。

なんだか毎日こんなですから、大して書くこともなく・・・。だったら書かなければいいんですが、毎日更新しないと気分が悪い。
でも、これじゃ、来ていただいた方に申し訳ないから、面白いお話でも。


私、子供の時からトマトが大好きで大好きで、生トマトそのままも好きだし、トマト料理も好きだし、ケチャップも好き。
日本では1日1本必ずトマトジュースを飲んでいました。イスラエルは新鮮なトマトが1年中お手頃価格で買えるから非常にありがたい。そこで、スナック菓子などは通常は一切食べないため、ちょっと小腹が空いたと思ったら、トマトをかじっています。


トマトは、コロンブスが新大陸から持ち帰り、それがイタリアに伝わったといいますが、それでは一体、誰がイタリアにトマトを持って行ったのでしょうか?

ここに、ユダヤ人が登場いたします。

舞台はイタリア、トスカーナ地方。
中世トスカーナといえばメディチ家。
メディチ家が『新しい港町を作ろう』と選んだのが、リヴォルノ。

メディチ家は優れた政治力・外交能力を持ち、かつ非常にリベラルであったため、この新しい港町リヴォルノには、難民も受け入れました。
そこで集まってきたのが、スペインを追われたユダヤ人です。
地中海貿易最盛期には貿易や通商の多国籍都市として栄え、トスカーナをローマと並ぶ大都市に発展させる要因となりました。
リヴォルノが、「トスカーナにありながらトスカーナらしくない」と言われる由縁がここにあります。

メディチ家が受け入れたユダヤ人は各国語に精通しているため商業に長け、また、ユダヤ人同士のネットワークを駆使した金融界のみならず、海運業や保険業などでその能力を発揮いたしました。また、繊維関係の輸出でも有名となりました。


ということで、スペインを追われたユダヤ人が、トマトを持って、ここリヴォルノに上陸したといわれます。コロンブス御一行が持ち帰った当時のスペインでは、トマトは『毒』と思われていたのですが、イタリアに入り、『パスタとの幸せな結婚』を遂げるのです。めでたしめでたし。


では、『毒』と言われたトマトが食用になった過程は? 
んーと、これは想像するに、ユダヤ人は怖いもの知らずで、

「な、毒だっつーけどもよ、赤ぐてつやつやしてうまそうでねぇが。なぁ、おめ、食ってみ」「何を寝とぼけたことを言うだ。そげなもの食えね」「食ったら、ほれ、金やっから」「やんだ、おら死にたぐね。そげなこと言うなら、おめぇが先食え」「おらは・・・。ま、えぇではねえが。な、ちこっと食ってみろって。ちこっと」

・・・なんて肝試し気分で食べてみたんじゃないでしょうか。何かの罰ゲームだったのかもしれません。歴史なんて、失敗と偶然の繰り返しです。
もちろん、メディチ家がリヴォルノを港町としなくても、スペインのユダヤ人をリヴォルノに受け入れなくても、どこかでどうかしてトマトは食用となり、イタリアに伝わったでしょう。


イタリア料理で『リヴォルノ風』といえば、トマトを使った料理のことを言います。
ついでに、このリヴォルノでは、北アフリカの『クスクス料理』も名物です。こちらもスペイン経由で持ち込まれました。時代が少し後になりますが、ユダヤ人がスペインを追われたように、レコンキスタ終了で強制改宗を迫られたイスラム教徒がリヴォルノに移住した時にもたらされたそうです。
ずっと後の時代になりますが、画家のモディリアーニも、このリヴォルノ出身のユダヤ人ですね。なお、モディリアーニという名字はユダヤ名ではなく、元々彼の祖先が住んでいたイタリアの地名です。


トマトはイタリア語で、「ポム・ドーロ=黄金のりんご」
フランス語では「ポム・ダムール=愛のりんご」
ドイツ語では「リーベス・アプフェル=愛のりんご」

そしてヘブライ語では、「アグヴァニヤ

語幹は、「AGV(性的欲望。英語で、Lust)」だというのが有力説。
『毒=媚薬』と解され、愛を通り越して、本能に突っ走ったようです。
これじゃまるで、「禁断の果実」みたい。
昔の人はトマトを食べたら、どうにかなってしまったのでしょうか・・・。



じゃ、もう1つ。

ヘブライ語で「アゲヴェット」といったら、「梅毒」。

トマトの「アグヴァニヤ」と同じ語幹(AGV)です。


こちらもまた、コロンブス御一行が新大陸から持ち込んだといいます。


ひらめき関連記事:ザクロとグラナダとユダヤ人
勝手な解釈により、トマト≒ザクロだったのでは?という仮決に達しました。


なんかトマトを食べたくなってきた。
というわけで夕飯は、トマトソースのパスタ♪
posted by Heshbonit at 19:00| イ国の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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