2009年01月03日

切られる側の遠吠え

とまぁ、派遣切りに関してきついことを書いてきました。

私は、切られる側でした。
経理専門って言いつつも、見つかるまでにつなぎで働いた派遣で、消費者金融の一般事務やら米国系自動車会社で秘書&総務をしたこともあります。短期派遣で、住宅展示場の受付やクレジットカードの出張窓口や大型書店での新刊雑誌の販促とか、経理に限らず仕事があれば何でも受けました。
断って心象を悪くするよりも、言われた仕事を請けておいてその都度派遣の担当に「経理の仕事があったら是非。私はそっちが本業なんです」とアピールする。短期でもお金はお金。家で座っていたらゼロ円です。

正社員。いいなぁとは思いましたよ。
いつかはそうなるだろうって漠然とは思っていましたけど、でも、また面接でああいうイヤなことを言われるのもな・・・と、だったら仕事だけしていればよい派遣の方が気楽って思っていたのは事実。
最終的に、働いていた会社を辞めようかと思っていた時に知り合いから声が掛かったものの、今すぐではなくてもいいということで骨休めに出てきたイスラエルでそのままズルズルしているわけですけど。

日本の雇用形態や問題点をどうこういうつもりはない。
だったら自分が正社員だったら?と考えると、やはり同じようなことを思うだろう。

たとえば、女性は35歳でバタンと仕事がなくなる。1度退職した女性が仕事を見つけようとすると、非常に厳しい現実が待っている。
だからって、「寿退社してから20年ぶりに働くんです」という45歳の女性が来て、ロクに仕事も出来ないのに「私はこうだと思うのよ!」なんて職場のお母さん気取りでデーンとしてたら、誰だって腹が立つ。
育児休暇の理想はすばらしいが、1年置きに子供を産む人がいて、それでもその人が現職として在籍し続けていたら、【出産・育児休暇→復帰・時短勤務・子供絡みで頻繁に欠勤→また妊娠→体調不良でたびたび欠勤→出産・育児休暇→復帰・時短・頻繁に欠勤→3人目妊娠→体調不良でたびたび欠勤・・・】。これじゃ一緒に働く側がどうしても被害をこうむる。
その後に入ってきた新入社員のほうがよほど仕事が出来るのに、万年育休の先輩は「私は平成6年入社よ! 働くママは忙しいの。まぁ、子供がいない人には分からないのよねぇ」って先輩ヅラ。腹が立つ。輪が乱れる。

出来ない社員もたくさん見てきた。
日本の雇用形態や問題点を一言だけいうとすれば、終身雇用の安定性に甘えた社員がズルズル居座っているってことでしょう。
正社員が偉く、非正規社員は身分が低い、とあからさまにバカにする。
「私は派遣とも仲良くしていますっ!」ってそりゃ若干はそういう人もいるけれど、そうじゃない人の方が大半なんだな。

契約社員として勤めていた外資系会社で大リストラがあった時、残ることになった私に向かって、「アンタみたいなヨソモノが残れて、なんで私がクビになるのよ!」と、私に突っかかってきて大声で泣き喚いた女子社員(本当)。
それ以降、会社を自分から辞めるまで続いた針の筵のような日々。
なんで私が、って分かんないの? 外資なのに英語が全く出来ず簿記資格すらないのに経理部にいたからでしょ。
アメリカ本社から人事関係者が来て個人面接はあったけれど、「お願いです。この会社に残して下さい」なんて私は一言も言ってない。(あなたは他社員に通訳してもらって面接していましたよね?)
会社が選んだのはヨソモノで使える私で、あなたは自業自得のリストラ。使えるものは使う・使えないものは捨てるって、アメリカの会社はドライなんです。なぜ私が悪者なのさ。

「正社員だから倒産しない限り働ける」という甘い甘い考えのせい。
もちろん、社内試験をクリアしなければ昇進できないとか、「私は独自で土日にスクールで勉強している」っていう人もいるのは知っているけれど、それは若干。
入社後、「そんなに出世するつもりはない」と思えば、勉強しなくていい。
だから誰もが、「正社員がいい」と思う。

遅刻しても早退しても休んでも許され、減給がない。
「仕事がどうしようもなく出来ないから」と部署異動や左遷をされることはあっても、無能で使い物にならないからいう理由でクビになることはない。
椅子に座っていることがキャリアと認められ、毎年昇給。不況でもボーナス。

この甘い状態が、「派遣という応援社員」が必要な現状を作っている。
入社した当日、「なんでこんなにいっぱいいるのに、私が派遣で入るんだろう」と不思議に思ったもん。他の会社でも似たような話は聞きます。社員が遊んでいるから、社員に能力がないから、派遣が一生懸命働く。本末転倒な状態。
その派遣は、契約が切られるかもしれないからと毎日必死。一挙手一投足を女性社員にネチネチ言われても営業スマイル。微熱程度では休めない。有給があっても使いにくい。祝日が多い月は収入が減る。コーディネーターに時給据え置きでも仕事があるだけ有難いと思えと言われ、はいそうですかと今日も働き、キャリアアップのための勉強をし・・・。


ま、事務関係のキャリア派遣と、今回の「製造業に従事していた無能な派遣を切る問題」とはまた別です(ところで「期間工」っていう名前だったはずが、いつの間にか「派遣」になっていますよね?)。
でも何にしても、派遣というシステムを使うに当たって、雇用する側ももっと熟慮しないといけないわけですよ。
以前コメントで書いたけれど、リースのコピーだっていろいろありますが、新しいコピー機が来ると、「前のほうがよかったな」という人が絶対いるよね。自分が使えないのを棚に置いて、機械のせいにする。
安い金しか払わないのに、「この機械は使えない」と文句を言う。
機械のせいにする前に自分を見てみろ。何様のつもりなんだ。

サブプライム辺りから落ち目なのは分かってたじゃん。株が大暴落したらどの業界も行き詰って、誰もが財布の紐を締めるだろう、うちの製品の需要も減るだろうって考えたら分かるよね? 
簡単に派遣を切るんじゃなくて、もう少し期間を置くことが出来たはずでしょ。
アンタ達、有名な大学出て、この大企業で正社員しているんだよね?
毎日毎日その仕事だけをしているんだよね? それでもわかんなかった?
でも何となく言いにくくてズルズル使って、でもあんまり早くから派遣に打診したらT社営業不振!って書き立てられるから言えなかった。でも上役が「製造停止っ!」って言ったから機械の操業を止めたんでしょ? 

派遣は機械じゃないとはいうが、その機械だって人間が作っている。
機械導入をやめれば、その機械を作っている会社が困る。
今回の製造系の生産カットだって、切られた派遣もそうだけれど、機械部品を専門に作っていた下請けとか孫請けとか、もっともっと大変だと思うよ。

だから機械も人間も同じなの。
機械は人間にしか直せないけど、人間は自分自身で努力しないといけないの。

私は、頭は悪いです。外見だってもう酷いもんだ。
愛想はいいけれど、外見をカバーするには程遠い。
学歴でも顔でも世渡りできないから、自分で何とかするしかない。
でも、こんな風に生まれたから努力するということを知ったと思える気がする。
知ってるよ。美人は美人なりに苦労がある。
高学歴はまたそれはそれでいろいろある。
金持ちだからってノウノウとしていられない。
皆、周りから見たら気楽そうだけれど、努力している。
誰だって、そうやって生きているのでしょう。

政府の援助だのセイフティネットの改正だのなんだと言っても、どうせ「掛金が高い」「給付額が少ない」「これが足りない・・・」とガタガタ言うに決まっている。
製造が足りなければ製造派遣を許可。介護が足りなければ介護枠拡大。
そうやって、後先考えないであっちこっち付け足すようにしたところで、働く側の意識がおかしいのだから何にもならない。少なくとも、こんな奴らを介護になんか回したら、大変なことになるのが見えている。

何が蟹工船だ。笑わせんじゃねぇよ。
世界に名だたる民主主義の経済大国で超情報化社会で、望めば誰でも高等教育が受けられ国家資格・民間資格を勉強できる現代で、「この現状は昭和4年と同じだ!」なんてよく言えたもんだ。
あの頃の格差社会は今とは比べようもないほど凄かった。小学校で日本の歴史ってやったよね? 覚えてない? ちょっとさ、そこまで無知で恥ずかしくない?

派遣村でゴロゴロぬくぬくして3食恵んでもらって、
「明日からどうすれば・・・?」 
知るかよ。自分で動けよ。

でも、派遣法を改正するなら、労働基準法も改正したほうがいいよ。
無能な正社員を解雇することは不当ではない、って。
オレは正社員サマ。派遣社員なんてやるヤツはどうしようも負け犬なんだ、って今回のことを他人事のように見てヘラヘラしているウマシカ社員も多いだろうね。

もしも会社が潰れたら、今のあなたが働ける所、あると思う?

生きるのに必死さがなさすぎる。
自分の落ち度を人のせいにはするな。
五体満足なら自分の力でなんとかしろっつの。

平和な日本で生きられないなら、どこも行き場はないからね。
  
posted by Heshbonit at 19:00| 真面目なたわごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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